成績が良くなかった子が、たまにいう言葉。
『でもまだ、自分よりも下がいるから。』
ふーん、だから何?
って感じだ。
気持ちは分かるよ。
そうやって、少しでも自分にとっての安心材料を見つけて、自分の心を落ち着かせる。
きっとそういう発想だよね。
でも、その安心感はちょっと危険な安心感だ。
ぬるま湯気分で気持ち良くなってしまい、そこから脱け出そうなんて気持ちにならなくなってしまう。
つまり、自分を高めてくれなくなる。
テストで悔しい思いをしたのなら、
自分を高めていきたいのなら、
下なんか見て安心してる場合ではない。
ちゃんと上を見ないと、目指す方向をちゃんと見続けていないと、そっちの方向に進めないよ。
人って不思議なもので、自分が見てる方向に自然と進んでいくものだ。
ためしに、自転車をこいでる時に右や左を、ちょっとの間、見続けてみてごらん?
あ、道路でやると危ないから周りに人や車がいないところでね。
そうすると、自然と勝手に自分が見た方向に進んでいく。
自分はこれ、自動車の免許を取る時に教習所の教官から教わった。
これと同じことを勉強でもすればいいんだ。
もちろん、最初は大変だよ?
でも、「何があってもやり続ける」というガッツと意地があれば、やってやれないことはない。
具体的に何をやればいいか?
それは間違いなく「基礎固め」からだよ。
最初から難しいことをやろうとしたって、無駄に負担が大きくなるだけだから、長続きしない。
出来るところまで、さかのぼるんだ。
そこまでさかのぼって、もう一度、正しく順を追って、進めていく。
一見遠回りに見えるけど、結局はこれが一番確実な方法。
っていうか、この方法しかない。
人は自分が見た方向に進んでいく。
だとしたら、どうせ見るなら、「下」ではなく「上」でしょ!