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12/1に行われた今年度第7回目の北辰テストの「福地的、問題の分析と講評」
前回の数学(標準版)に続き、
今回は数学の「学校選択版」。
多くの受験生にとって、今回が初めての学校選択レベルの模試だったと思う。
あまりの難しさに怯んでしまった子もいるのではないか。
ちなみに、昨年同時期の学校選択版数学の全県平均点は、
17.9点であった。
まあ、こんなものである。
では、本題に入ろう。
【大問1】
(1)から(3)は、純粋な計算問題。とは言いつつ、さすがは学校選択。簡単には答えを出してくれない。日頃からの積み上げの結果がいきなり試される問題だ。
(4)は関数の変域の問題だが、反比例の変域で攻めてくるとは。まあこれも基本レベルではあるが。
(6)は求角問題。なかなか面白い。五角形の内角の和は考えるまでもないので、実質、一次方程式の問題。
(7)は、一見難しそうに見えるが実は単純なこと。お目当ての円錐の底面の円周の5倍が、半径20cmの円の円周と同じになる。これを問題文から読み取れるか。
(8)の確率も単純な基礎問題。焦らずに樹形図を書いて解ければ確実に正解できる。
(9)は、「平行四辺形になる条件」と聞いてきてる基本問題。
(10)は、「相対度数」の存在意義を聞いてきてるね。それ自体は基本知識だが、それをどう説明するかは経験値をどれだけ積んできてるかにかかってる。そういう意味で、ちょっと手強い問題。
総じて、大問1は45点中40点は実はそれほど高いハードルではない。
【大問2】
(1)の作図は、さすが学校選択問題と言えるもの。「辺CBと同じ長さの辺CQを辺CDの延長線上に仮に設置する」という最初の一手を打てるかどうかが決め手。
(2)の相似の証明も、なかなかにハード。線分の比はもちろんのこと、「平行線と比」の知識も使わなければならず、経験値をしっかりと積んでいないと手が出せない状態に陥るだろう。
【大問3】
(1)は、単純な確率問題。これはボーナス問題と言えるだろう。確実に4点ゲット。
(2)は、数学の問題というよりも「頭の体操」的な問題。学校選択問題はこの手の問題も出題される。4つの選択肢を丁寧に1つ1つ検証していけば答えは出せるので、時間をかけてもよいかもしれないが、なかなかハードであることには変わりない。
【大問4】
(1)は基本問題なので、ここで確実に5点ゲット。こういうボーナス問題をことごとく全て正解していくことが、実は学校選択版では最も重要なこと。
(2)も「最短距離」の問題のちょっとした応用に過ぎないので、ここでもぜひ5点を獲得してほしい。
(3)は、内容的には関数の典型題だが、説明に慣れてないと途中で空中分解を起こすかもしれない。日頃から、一つ一つの問題を「なぜそう解くのか」を考えながら丁寧に解き進めていく。その積み重ねが、こういう問題で効果を発揮することになる。
【大問5】
(1)は、与えられた数値を書き込んでいけば確実に正解にたどり着ける。これもボーナス問題なので5点ゲット。
(2)は、実は埼玉県の問題も伝統芸とも言える、「折り返し」の問題。
①の求角問題は、「こことここの角度が等しくて」をいくつも重ねていくと答えにたどり着くのだが、慣れてないと時間がかかり、途中で迷子になる可能性も高い。
②の面積を求める問題は、まず、等積変形の理論で「△ACE=△AME」であることに気付くところから始まる。その後も複雑に絡み合う事柄を一つずつ解いていく作業になるので、まあ面倒くさい。
(2)は、数学強者にとってのボーナス問題と言えるだろう。
以上、数学はここまで。
おそらく今回も、全県平均点はさほど高くないだろうと予想するが、
実のところは50点は比較的簡単に超えられる問題。
それを可能にするのは、
ガチガチの基礎と日々の地道な努力の積み上げの継続。
これしかない。