こんにちは。春日部アカデミー塾長の福地です。
皆さんの中で、勉強が苦手、やっているのに全然できるようにならない、と感じている人は多いと思います。
今回は、そんな皆さんにぜひ読んでいただきたいと思います。
では、本題に入っていきたいと思います。
皆さんもご承知の通り、勉強をしていると色々なルールが出てきます。
例えば、英語には「3単元のs」というのがあります。
これは中1の半ばごろに学習するものなのですが、
英語を学習し始めて間もない子供たちにとってはとても難しいものとなっています。
毎年、ここでつまずいてしまう生徒も少なくありません。
また、数年前に小学校での英語の授業が本格的に始まった際に、
それまで中1で学習していた内容のほとんどが小学校に下りてきたのですが、
これだけは小学校の教科書に入りませんでした。
このことからも、子どもたちにとっては難しいものなのだということが分かります。
中身はどのようなものなのかというと、
「(過去形ではない文で)主語が3人称(I, we, you以外)で単数(一人、一つ)の時、一般動詞の語尾にsが付く」
というものです。
日本語は主語によって動詞の形が変わることがないので、そういう部分では難しいかもしれません。
しかし、主語にさえ注目すればそれほど複雑で難しいものでもありません。
主語がI, we, you以外であることは一目見れば分かるので、
重要なのはそれが単数か複数かを見分けることだけです。
そして、単数なら動詞にsを付け、複数なら付けない、ということになります。
実はこのように比較的シンプルな内容なので、
一度完全に身につけてしまえば間違えることは少なくなります。
しかし、そこに至るまでは個人差があります。
なかなか身につかない子には一つの共通点があります。
それは、「ルールをフルセットで言えない」ということです。
どういうことかと言うと、たとえば「一般動詞の語尾にsが付くのはどんなとき?」と質問した時に、
「3人称のとき」とか「3人称単数のとき」などと答えるのですが、
肝心な「主語が」が抜けてしまうのです。
これだと、注意するべきポイントがぼやけてしまうので、覚えたことを正しく使うことができません。
「『主語が』3人称単数だ」ということをしっかりと意識するために、
ルールをフルセットで言えるようになる必要があるのです。
実際、この単元でいつも間違えてしまう生徒にフルセットで答えるように訓練していったら、
ミスが確実に減っていきました。
こうやって段々とミスが減り、ルールが完全に身についてきたら、あとはスムーズです。
いちいち意識しなくても、感覚で正しい答えが出せるようになります。
しかし、そこに至るまでに必ず通らなくてはいけない道は、
「ルールをフルセットで言えるようにする」ということです。
ここを軽んじてしまうと、同じミスを何度もしてしまうことになります。
しかも、本人はちゃんと覚えたつもりになっていたり、周りもそう勘違いしてしまうことが多いので、
「覚えたのになかなか出来ない。難しい。」という負のスパイラルに入ってしまう可能性もあります。
最初は少し面倒でも、しっかりとフルセットで言えるようにしておけば、
必要以上に難しいと感じることも無く、苦手意識を感じることも無くなります。
ここまで、英語の3単現のsを例にとって話してきましたが、
これは他の場合にも当てはまります。
英語だけに限らず、教科を問わずです。
勉強が苦手、やってもなかなか出来るようにならない、と感じている方は、
ぜひ今回の話を参考にして自分の勉強のやり方を見直してみてください。
・英語の一般動詞のsが付くときは?
・英語の名詞にsが付くときは?
・正しい英語の語順は?
・数学の四則演算の計算の順序は?
・数学の計算でカッコを外すときの注意点は?
これらを全てフルセットで言うことはできますか?
もし、スラスラと言えなかった場合は、もう一度見直しをしてみましょう。
それを繰り返していけば、やがてそれが正しく身につき、意識せずとも正解を出すことができるようになります。
勉強の成果がしっかりと形になって表れてくるようになります。
今回は、勉強が難しくて困っている人に対してぜひ使ってあげたい表現を紹介します。
It’s not rocket science. You can do it.
(思っているほど難しくないよ。君ならできるよ。)
最初の文にあるrocket scienceとは、まさに「ロケット工学」のことです。とても難しい内容で素人にはなかなか理解するのが難しい内容ですよね。それを例えに出して、「ロケット工学みたいに難しくはないよ」と言ってるわけです。一見難しそうに見えても、実は思ったほどではない、ということってありますよね。
それでは、次回もお楽しみに。