塾に勉強しに行く。
塾に自習をしに行く。
これにはどんなメリットがあるか、ちょっと考えてみてほしい。
どこの塾でも必ず、
「自習しにおいで」とか「勉強しにおいで」と声がけしてると思う。
もちろん、春アカでもそうしてる。
当然、生徒にとってメリットがあるからそうしてるのだけど、
そのメリットって、たとえば、
「分からないところはいつでも質問できるよ」
というようなことだけではないんだ。
むしろ、このメリットの重要性は、正直、それほど高くない。
実際に自習をしてると分かると思うんだけど、
自習中に「ここ質問したいな」って思うことって、
そんなに頻繁じゃないよね。
勉強に集中してれば、なおさらそうなる。
だから、「いつでも質問できるよ」って言われても、
「そんなに質問したい事なんか出ないし」って、きっとなると思う。
それでも自分たちが、「勉強しに来な」「自習しに来な」という理由、
そのメリットとは、いったい何か。
「いつでも質問できる」に勝るメリット。
それは、2つ。
1つめは、
家とは違った環境、あえて「ちょっと落ち着かない」環境で勉強できる
ということ。
家だと、やっぱりどうしても落ち着いてしまうでしょ。完全リラックスモードになるよね。
家ってそういう場所であるべきだし。
けれど、実際のテストはそういった「落ち着ける環境」では受けられない。
もしそこが、入試などで初めて行く会場だとしたら、なおさらだ。
そういう環境では何が起こるか分からない。
思わぬミスもしてしまうかもしれない。
だから、前もってそういう「ちょっと落ち着かない環境」に慣れておいた方がいい。
それには、塾みたいな場所は最適だと思うんだ。
周りもみんな真剣だし、おそらく、試験本番と似たような緊張感を味わうことができる。
これが1つめのメリット。
そして2つめのメリットはこれ。
「ちょっと面倒くさい」を乗り越えられる
これはどういうことかと言うと、
塾に勉強しに行くって、慣れてくればそれが当たり前になるけど、
そうなるまでは、正直、ちょっと面倒くさいよね。
家でも出来るのに、なんでわざわざ塾に?って、きっとなると思う。
移動時間もあるし、そもそも家から出るのも億劫。
でも、その「面倒くさい」を乗り越えることに価値がある。
乗り越えた先に、「良いこと」が待ってる。
それは、心が鍛えられる、ということ。
ちょっと大げさかな。
でも、心を鍛えるって、重要なことだよ。
意外と「生きる力」の中核をなす部分だったりする。
だから、あえて「面倒くさい」方を選択するのも必要なことだし、
最初は「面倒くさい」って思っても、慣れてくればだんだんそれが普通になってくる。
塾に自習をしに来てほしい理由は、
実はこういうことなんだ。