先日とはまた違う塾関連のメルマガが届いた。
テーマは、「生徒の個性に合わせた教え方」というもの。
診断テストで生徒の個性を診断し、
それに合わせた教え方をすると生徒が勉強しやすくなるというもので、
要は、その診断テストの宣伝だ。
宣伝だけに美辞麗句が散りばめられていて、
途中で読むのをやめてしまった。
数年前からこの手の診断テストはいくつか出ているが、
自分はこれには懐疑的。
何年も前に春アカでもこのようなテストを試験的に取り入れてみたことはあったけど、
結局うまくいかず、何の効果も無かった。
うまくいかなかった理由は、
うちの運用の仕方とかテスト自体の精度とか、いくつか考えられるけど、
一番の理由は、多分これ。
子供は、日々成長し、変化してる。
しかも、その変化の幅は我々大人が想像する以上に大きい。
だから、一度テストをしてみたところで、意味は無いのよ。
日単位で見ると微々たるものだけど、
それが積み重なると大きな変化になるから。
しかも、そのスピードは子供によってもまちまち。
もう、とてもじゃないけど、テストなんかやってては追いつかない。
そんなことよりも、
自分たちが直に生徒に接し、そこでその子の特徴を把握して行った方が、
何倍も速いし、きっと正確。何倍も。
そもそも、それが塾講師の役割の大部分を占めるのに、
それをテストに任せてしまうのは、どうかとも思う。
人が判断するよりも、客観的な結果が得られる?
うん、たしかにそうかもしれないね。
けど、こっちの判断が最初は間違ってたっていいじゃん。
そういうのって、その子とのコミュニケーションによって、
「あ、間違ってたな」って気付くものでしょ。
もし「叱りすぎたな」とか「こっちが誤解してたな」って思ったら、
ちゃんとその子に謝ればいいし、
「最近あまり褒めてないかも」って思ったら、
いつもよりも少し注意して、その子の変化に注目する。
そういうことを通して信頼関係って作られていくものじゃないの?
と、自分は思う。
この手のテストを否定する意図は全くないけれど、
テストなんかに頼らずに、自分たちの感覚を研ぎ澄まして日々生徒に接していく。
そこに間違いがあったっていいじゃん。
と、自分は思う。
だって、AIが教えてるんじゃなくて、人間が教えてるんだから。