最近の子供は変わってきてるとか、
Z世代の子供たちとか、
そんな話を最近はよく耳にする。
たしかに、日々の生活環境が昔とは全然違うから、
その影響はあるのかもしれない。
SNSとやらが世の中に蔓延りだしてからは、特にね。
だがしかし、
この業界に30年以上いて、
ずっと子供を見てきてる立場から言わせてもらうと、
根本的には子供は全然変わってない。
むしろ変わってるのは、その子たちに関わっている
周囲の大人たち。
だって、生まれたばかりの赤ちゃんは、
今も昔も何も変わらないはずでしょ?
ただ人間は社会性のある、社会の中で生きていく生き物だから、
生まれたその瞬間から、周囲の影響を受けながら成長を始める。
まず最初は家族から。
そして、年齢が上がっていくとともにその範囲を広げていき、
その環境の影響をモロに受けながら、人間は成長していく。
だから当然、環境が変われば成長のしかたも変わる。
逆を言えば、
どのように成長するかは、
生まれたその瞬間からどのような環境で育ってきたかによって左右される。
社会環境が人間、特に子供の成長に及ぼす影響は大きい。
では、その環境は誰が作り出してきたか。
そう、紛れもなく、我々大人たち。
極論かもしれないけど、
子供たちがどのような成長をしているかは、
我々大人たちがどのような社会を作ってきたかの写し鏡と言っていい。
だから、大人たちは正しく認識しておかなくてはいけない。
子供たちが変わっているのではなく、
変わってきているのは我々大人たちで、
それが彼ら子供たちを変えてきたのだ、と。
実際、さっきも書いたように、
子供たちは根本的には全然変わってないけど、
親達はこの30年でずいぶん変わってきたなと肌で感じてる。
変わってるのは子供ではなく大人たち。
もちろん、それは自分も含めて。
だから、少なくとも、子供たちに恥じないような生き方だけは
していかなくてはいけない。