令和6年度埼玉県公立高校入試。
最後は英語の振り返りです。
今回は学力検査版だけにして、学校選択版は次回に回します。
では、まずは大問1(リスニング)から。
読まれるスピードは、数年前に少し速くなったけど、
それ以来、今年も変化なし。
リスニングに割かれる時間は、正味12分強。
つまり、残りの38分で大問2以降の問題を解かないといけない。
英語が時間との戦いが一番シビアだと言われる所以です。
問題の中身の方は、
No.1からNo.5までは、ここ数年まれに見る簡単さ。
去年とかは少し考えなくてはいけなくて、傾向が変わってきたなと思ったのだけれど、
今年は元に戻りました。
春アカの生徒のように、普段から音読で鍛えられてる生徒は、
全然難しく感じなかったでしょう。
No.3なんて、最後にもう一度、答えに直結する内容を言ってくれたからね。
なんて親切な問題でしょう。
No.6は、特に(1)と(3)は、リスニング能力よりも、
選択肢の文を素早く正確に読み取れるかが勝負。
日頃から基礎をどれだけ訓練しているかが、こういうところで試されるのです。
No.7は、問題をヒントに読み取るポイントを絞って聞き取れば、
これまた全然難しくない問題。
(1)は「ago」、(2)は「park」、(3)は「book」と「Japan」ね。
もちろん、書かれてある英文の意味は正確に理解できてることが大前提だけども。
続いて、大問2。
去年から、この大問2にもライティングの問題が加わりました。
今回のお題は、1文目はまだしも、2文目が少し、どういう内容を書くかという点で、難しかったかもね。
問1や問2は、どれも「超」が付くほど基本的な問題。
ここでもやはり、基礎の訓練がモノを言います。
次は、大問3の長文問題。
ここでのトピックは「ニウエ」という国について。
バチカン市国に次いで世界で2番目に人口が少ない国だそうです。
自分も知らない国だったので、少し調べてみました。
問題の方は、これまた基本レベルのものがほとんど。
問1は、与えられた英文の意味が分かれば、あとは英語ではなく国語の問題。
英文だって難しいものではないです。
問2は、farmlandとwaterが「少ない」ことが読み取れれば楽勝。あとは、a fewの使い方ね。
問3は、that節と、There is ~.構文と、名詞を説明する過去分詞の組み合わせ。基本例文レベルに近いよ?
問4は、最後の段落に答えがそのまま書いてある。
あとは英問英答の鉄則に従うだけだけど、春アカの生徒は何度も練習したから大丈夫だよね?
問5は、定番の内容一致問題。難易度的にはいつも通り。
続いて、大問4の長文集合問題です。
トピックはオリンピックで使われる「ピクトグラム」について。
内容的にも英文的にも決して難しくないのだけれど、
とにかく、「長い」!
この分量を、20分程度で読んで問題を解かなくてはいけない。
これは一朝一夕で身につく力ではありません。
だから、時間をかけて練習を積まないといけないのです。
もう一つ言えることは、文章の内容を理解する「言語理解能力」も大事。
結局はこれが支えになるからね。
だから、国語の力も必要なのです。
厳密に言うと、教科としての国語とはちょっと違うけれど。
問題の方を軽く見ていくと、
問1は、「your questionの具体的な内容は?」ってあるけど、
2行上にモロ、Whyで始まる疑問文があるので、それが訳せればOK。
問2は、Tokyoが主語になるってことに意外と気付けない人もいたかも。
地名が主語って、おそらくあまり馴染みが無いから。
あとは、与えられた語句から「had to ~」を使うことが見抜けるか。
問3は、問題の書き出しから、「Kentoの2つめのセリフに答えあり」だと分かればOK。
問4は、オーソドックスな内容一致問題。意地悪な選択肢は無し。
問5や問6は、ボーナス問題だったね。素直に考えれば迷わず正解できます。
問7は、ちょっと難しめ。
次のKentoのセリフから「be interested in」を使うのだろうと予測できるかがカギ。
では、最後に大問5です。
数年前までは単純なライティングだった大問5も、今では半分が文章読解。
それだけ、「読んで理解する力」が試されてるということです。
つまり、「英語を言葉としてちゃんと理解しろよ」ということ。
極めて当然なことだけどね。
問題の方は、
問1は、between A and Bという表現が使いこなせてれば、何でもない問題。
問2は、簡単な内容一致問題だったね。
問3のライティングは、お題が「スポーツを見るのとやるのとではどっちが好き?」というもの。
書きやすいお題だったはず。よかったよかった。
以上が、英語の学力検査版の振り返りです。
改めて思うのは、基本的な知識を、いかに「体に馴染ませているか」、
そして、そのための練習をどれだけしているか、が
本当に大事だということ。
この傾向は、年々強くなってきてるように感じます。
だからね、最初から体系的に学び、知識を整理しながらインプットさせ、
とにかく時間をかけて練習をしないといけないよ、
ということなのです。
時には面倒くさいことにも耐えながらね。