R06県立高校入試の分析と感想【数学】

 

令和6年度埼玉県公立高校入試。

今回は数学の振り返りです。

 

 

まずは、学力検査問題の大問1から。

 

(1)から(8)までは、単純な計算問題。

ここは点数を落とすわけにはいきません。ここで32点ゲット。

ちなみに、(8)の二次方程式は解の公式を使うパターン。

 

(10)は円周角のちょっとした応用。と言っても、超基本事項が3つ組み合わさってるだけ。

 

(11)は、「底辺が同じ三角形は高さが2倍なら面積も2倍」という考え方と、

△DEFが全体の平行四辺形の8分の1であることを組み合わせる。

 

(12)は中1の度数分布表の基礎知識で十分に解ける問題。

 

(13)は、最近流行りの「確率と関数の組み合わせ」。

2つのサイコロ問題だから表を書くのは絶対だけど、その表をどう書くかがカギ。

 

(14)は、回転体の問題の典型題だね。大きな円柱から中に出来た小さな円柱を引くだけ。

 

(15)は、まずは重なってる部分が重なってない部分の4分の1であることに着目。

あとは、三角形を1~4つくらいまで並べた時の様子を表に書いてみて、

そこから規則性を見つけて解いていく。最後は簡単な一次方程式になるね。

 

(16)の四分位数の問題は、今回はこう来たか、という感じ。

記述問題なので、文章がまとまらなかったら後回しにしてもいい問題。

 

 

続いて大問2に行きます。

 

(1)の作図は、この問題文から「垂線と垂直二等分線の組み合わせ」であることを見抜けたかな?

 

(2)の証明問題は、さんざんやってきたパターンのはず。

使う合同条件は「2つの辺とその間の角がそれぞれ等しい」だね。

 

 

次は、大問3。

 

(1)は、与えられた2つのグラフの式にただ代入するだけ。

 

(2)は、何を正解として求めているのかがちょっとわかりづらい問題。

ここも、後回しにしていいでしょう。

 

(3)はちょっと難しめだけど、関数や図形の基本的な考え方やその活用のしかたがしっかり身についているかが試される問題。

あとは、3<t≦5の場合のPQ:PRが「4:5」であることが問題文から読み取れるか。

 

 

最後に大問4です。

 

これは「立体の体積」と「相似」と「三平方の定理」がめちゃくちゃ組み合わされてる問題。

なかなかハードな問題だけど、解けた時の爽快感は最高です。

 

 

 

さて、ここまででかなり長くなってしまいましたが、

この流れで、学校選択問題の方にも進みます。

 

 

まずは大問1から。

 

(1)から(3)までの計算問題は、さすがに学校選択問題ならでは。

ちょっと面倒くさいけど、ここでしっかり12点ゲットしたいところ。

 

(4)と(5)は、学力検査問題と一緒なので(それぞれ、大問1の(12)と(15))、

ここでは省略。

 

(6)は、「高さが同じ三角形は底辺の比と面積の比が一緒」という考え方を使う。

 

(7)は、ちょっと面倒くさいけど、関数の基本知識とその使い方がしっかりと身についているかが試される問題。

 

(8)も面倒くさい問題だけど、結局は、大きな三角錐から真ん中部分に出来る小さな三角錐2つ分を引くだけ。

 

 

(9)は、学力検査問題(大問1の(10))とほぼ同じだけど、こちらは補助線が正しく引けるかがカギとなる。

 

(10)は、学力検査問題(大問1の(16))とまったく一緒。

 

 

続いて、大問2です。

 

(1)は、学力検査の方と基本的には一緒。違うのは、AB:PCが「2:3」であること。

これをどう読み取るかがカギとなるけど、

「2:3」ということはつまり、「同じ長さ+その半分の長さ」ということ。

これが正解に向けての最初の一歩になります。

 

(2)は、手こずった人も多かったかもしれない。

まずは△ACDと△AGBが合同であることを証明し(ここまでは学力検査問題と一緒)、

そこから、△AGHと△ICHが相似であることに持っていかなくてはいけない。

 

 

次の大問3は、学力検査問題の大問3とまったく一緒。

 

このレベルの問題がどちらにも共通して出されたことに、ちょっと驚きました。

今までの学校選択問題のレベルからすると、かなり易しめなので。

ただ、次の大問4と大問5が時間のかかる問題なので、それを見据えてのことかもしれません。

 

 

そして、その大問4と大問5ですが、

 

大問4の確率問題は、やることは単純ですが、いかに問題文の内容を正確に読み取れるかが重要。

読み取れたら、地道な作業を続けていくだけです。

 

大問5は、2つの小問のうち、(1)できっちり正解を出せれば良いでしょう。

(2)は相当手ごわい問題です。

 

 

数学に関しては、こんな感じです。

 

最後に総括を一言でまとめると、

「どちらのタイプの問題も、基礎知識とその使い方がしっかり体に馴染んでいることと、正確な計算力。この2つが求められる」ということ。

 

これが本当に重要であることを、今回の問題でも強く思い知らされました。

 

あとは、文章を正確に理解する力ですね。