(保護者の方もぜひお読みください)私たちが注目するべき2つの「効果」

 

こんにちは。春日部アカデミー塾長の福地です。

1ヶ月ぶりのブログになります。

いつの間にか11月も半ば。今年もあと1ヶ月半になりました。

そして、公立校の入試まで約100日。今年もいよいよ大詰めの時期が近付いてきたことを実感させられます。

 

さて先日、教育関係の記事をネットで読んでたら2つの言葉に出会いました。

ピグマリオン効果」と「ゴーレム効果」です。

 

聞いたことが無い方もいると思うので、それぞれの意味を紹介します。

 

ピグマリオン効果 → 他者から期待されることでパフォーマンスが向上する現象

・ゴーレム効果 → 他者から期待されていないと感じることによってパフォーマンスが低下する現象

 

つまり、この2つの言葉は反対語というわけです。

 

 

この仕事をしていると、2つとも実際にあるなぁということを実感させられます。

 

私たちは、大切なお子様たちをお預かりしている以上、

しっかりとパフォーマンスを向上させていかないといけません。

そのためには、子供たちに対する期待を忘れてはいけないのだと思います。

 

期待のかけ方で難しい部分があるのも確かです。

過度な期待は、かえって相手を潰してしまう可能性もあります。

しかし、基本は相手に期待をかける。

これは、「相手を信じ続ける」と言い換えてもいいかもしれません。

どんなことがあっても、パフォーマンスが上がらなくても、

相手を信じ続けること、そして相手にそれをちゃんと伝えてあげること。

これが「ピグマリオン効果」を生むのだと思います。

最近やってるTVドラマで塾を舞台にしたものがありますが、

ある回で主人公が、

「私はここにいる生徒を誰一人「できない生徒」だと思ったことはない」と言ってました。

勉強にやる気が持てずに成績が低迷している子もいる中でです。

塾人でいる以上、これくらいの気概で臨まないといけないと、改めて襟を正すような気持になりました。

 

反面、「ゴーレム効果」は決して生み出さないように注意しなくてはいけません。

日頃の何気ない一言がそれを生むきっかけになっているかもしれないことは、

常に気にしておかないといけないことだと思います。

 

たとえば、相手に対しての期待度が高く、相手がそれを達成できなかったとき、

「また出来なかったの?」「いつもそうだよね」「いつになったら出来るの?」

こんな言葉をふと発してしまうことは、よくあります。

この言葉自体が悪いわけではなく、一度や二度くらいなら後から十分フォローもできるでしょう。

しかし、それが何度も何度も重なったら・・。

相手は「自分は期待されてない」と感じ始めるかもしれません。

大事なことは、相手がどんなに失敗しても、思い通りのパフォーマンスを発揮できなくても、

「相手を信じて待ち続けること」、そしてそれをしっかりと伝えてあげることなのだと思います。

 

 

最後に、相手に過度の期待をかけ過ぎないためのヒントになる考え方をお伝えします。

 

古代中国の老子という学者が残した言葉に、「知足(ちそく)」という言葉があります。

意味は、足るを知る。つまり、まずは今の状態で十分。十分に価値があり、十分に素晴らしい。

それをしっかりと認識したうえで、さらに一歩上を目指していくことが大切である。

多少私の個人的な解釈も入っていますが、こういうことです。

 

今の状態で何かが足りないのではなく、

今でも十分に足りているけど、それをさらに良くしていくために、どうすればいいか。

こうやって考えていくと、無駄な焦りもなくなり、過度の期待もかけずに済むのではないかと、

私は思うのです。

 

 

今回のお話が皆さんのお役に少しでも立てたら幸いです。

 

 

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今回は、一般的な訳され方が少し違うせいでニュアンスが誤解されている表現を紹介します。

 

You had better clean the room.

(部屋を掃除しておいた方がいいよ。)

 

この文で出てくる「had better」は、普段「~した方がいい」と訳されることが多いです。

これを見ると、何となくソフトであまり強制感が無い感じがしますよね。しかし、実際はそうではありません。

実はこのhad betterには、「やっておかないと、あとで大変なことになってしまうよ」という意味が込められています。だから、今やるべき、やっておいた方が絶対にいい、という気持ちで使われます。

実際に上の例文でも「~しておいた方がいい」と訳しました。ほんの少しの違いですが、これだとやっておかないと大変なことになるという思いが、少しだけでも伝わりますね。

ちなみに、文字通り「~した方がいい」と言いたいときには「should」がお勧めです。このshouldもふだんは「~すべき」と訳されますが、実はそれほど強制感がありません。

こうやって日本語訳の裏にある意味を知ることも、たまには面白いのではないかと思います。

 

それでは、次回もお楽しみに!