【ある心理学者の意見】ほめるな危険?

 

先日読んだ、とある塾の会報誌の中に、興味深い記事があった。

 

 

今年の4月7日に朝日新聞オンライン版で、「「ほめるな危険」心理学者が指摘~子どもを打たれ弱くさせる親の特徴」という記事が配信されたらしい。

 

榎本博明さんという心理学者へのインタビュー記事らしく、欧米と違う親子関係の文化がある日本では、ほめるだけではダメだと主張しているものだ。

 

 

榎本さんが言うには、

 

〈社会は厳しいのが現実です。その荒波を乗り越えられるような教育の場が、かつては地域や学校にありましたが、今は機能していません。だから今は、「親が」子どもの心を鍛えるしかないのです〉

 

 

〈自己肯定感は、厳しい状況を乗り越え、「自分は頑張った」と思えるときに高まります。常にほめられている子は、「人にほめられるかどうか」で心のあり方が揺れてしまいます。つまり、自己評価を他者に依存しているのです〉

 

〈ほえてばかりで育てることは、かわいそうな結果につながりかねない。とのことにそろそろ気づいてほしいですね〉

 

ということらしい。

 

 

かなり極端な意見だし、記事のタイトルもわざと目を引くようなものにしているのだと思うけど、

 

この考え方、自分も共感できる部分がある。

 

 

つまり、

 

むやみやたらと褒めるのは、むしろ逆効果

 

ということ。

 

 

褒めることは、もちろん重要。

でも、時には厳しく叱ることも重要。

 

大事なのは、そのバランスなのではなかろうか。

 

 

今は「ほめて伸ばす」という言葉が独り歩きして、

 

ともすると、「褒める=善、叱る=悪」みたいな感じになってたりもするけど、

 

この2つは車の両輪、どちらが欠けても良くない、というものなんだと思う。

 

 

そして、そのどちらをやる時も、遠慮しないで本気の全力でやる。

 

こちらの思いをちゃんと相手の心に届くよう伝える。

 

 

あと、これも重要なことだけど、子供の小さな変化に気づいてあげる。

 

 

そうやって関係性を築いていくことで、子供たちの中に自己肯定感が育まれていき、心も鍛えられていくんではないかと、自分はそう思ってる。

 

 

 

だから、春日部アカデミーでは、「ほめる」だけに偏ったことはしない。

 

叱る時は、本当に厳しく、本気で叱る。

 

もちろん、ほめる時だって本気だ。感情丸出しで褒める。

 

 

 

その根底にあるのは、

 

「子どもには誰にだって良いところが必ずある」

「こちらが本気で接してさえいれば、子どもは必ず良い方向に向かっていく」

 

という、子供たちに対しての揺るぎない信頼。

 

これがあるから、遠慮なく叱れるし、遠慮なく褒めれるんだ。