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【R07年度・6月北辰テスト(6/22実施)】福地的、問題の分析と講評<数学>

 

 

前回の国語に引き続き、

 

k-acdm.jp

 

 

 

今回は数学。

 

 

4月の第1回北辰では、

 

正直、「あの問題で」全県平均38.0点という驚異の低さを叩き出した数学だが、

 

今回ははたしてどうなるか。

 

 

早速問題を見ていくことにしよう。

 

 

 

【大問1】

 

最初の3問((1)~(3))は、間違いようのない超基本計算の問題。もし万が一間違えてしまったとしたら、その原因の第一位は「途中計算を書いてないか、書き方が粗い」しか考えられない。

 

次の3問((4)~(6))も、式の値、因数分解連立方程式。超基本。間違えたとしたら、それは「勉強時間が圧倒的に足りない」ということ。

 

(7)は四分位範囲。こういう感じでひょこっと顔を出すのが四分位範囲の問題の特徴。

 

(8)は反比例。中3にとっては意外と盲点になりやすいので注意。

 

(9)の求角問題は、「平行線。ということは錯角を使えっていうサインだよね?」と考えるのが第一歩。そこから先はスルッといくだろう。

 

(10)はおうぎ形の弧の長さ。何もひねっておらず、典型的な基本問題。

 

(11)の文章題も北辰ならでは、いかにも北辰という問題。

 

 

以上をふまえ、大問1の満点通過は全然夢のような話ではない。

 

 

 

【大問2】

 

(1)の作図は、垂線と垂直二等分線の組み合わせだけど、問題文の暗号読み解きは、きわめて易しめ。

 

(2)の確率は、樹形図を大きく書くことがまず大事。「同時に」ということに注意して正しく書ければ、あとは数えるだけ。間違っても問題用紙の隅の方に小さく書かないように!

 

(3)は、速さの問題の基本。

 

(4)は、ここに来て初めて難易度が上がった。切り取って出来た立体がどういう立体なのかをイメージ出来ない場合は、とりあえずここはスルーしなくてはいけない。イメージできたら、それを三角柱と三角錐に分けてそれぞれの体積を求めれば良し。

 

(5)は一次関数。関数問題がここに移動したのが、今回の一番の目玉かもしれない。

 

①は、一次関数の基礎が身についていれば一瞬で解ける問題。これで4点は超ボーナス。

 

②は、ちょっと難しめかな。等積変形が身についてないと解放の糸口が全く見えないだろう。

 

 

 

【大問3】

 

規則性の問題が独立してここに移動してきた。これは今回だけのことか、それともこれからずっとこうなのか。

 

(1)は、いつも通り「力づく」で答えられる問題。っていうか、これ、簡単な規則性さえ見つけられれば全然難しくない。

 

(2)は、一見難しそうに見えるが、問題文中にある「a,b,c,dに囲まれた数をnとして、a,b,c,dを、それぞれ、nを使った最も簡単な式で表し」というのが最大のヒント。というか、ほぼ答えに等しい。

 

 

 

【大問4】

 

定番の図形問題。

 

(1)は、合同条件を見つけるのに一瞬苦労するかもしれないが、ここでも「平行四辺形」、つまり「平行な二直線」から「錯角が等しい」に持っていくとちゃんと見えてくる。

 

(2)は、「与えられた情報を全て書き込む」という図形問題の基本を忠実に守っていけば答えが見えてくる。(1)で証明した2つの合同な三角形も、もちろん使う。

 

(3)も(2)と同様だが、ACの補助線が引けるかどうかがカギ。これは経験値のなせる業だ。これが引けたら、あとは自ずと解き方が見えてくる。

 

 

 

 

以上、数学はこんな感じ。

 

 

全体の印象としては、今回も実はそれほど難易度は高くない。

 

ただ、一見難しそうに見える問題がいくつかあり、それに惑わされないことが重要。

 

もちろん、基礎レベルの問題はしっかりと正解できることが大前提である。

 

 

これは、日頃から「目先のテスト」に向けた勉強をするのではなく、

 

基礎をしっかりと固めて、受験やその先までをちゃんと視野に入れた勉強が出来てることが重要。

 

それが出来てるかどうかで、結果は大きく差が開くだろう。

 

 

正直、「超難問」は一つもない。

 

日頃から地道にコツコツ丁寧に勉強を積み上げてきてる子は、

 

得意不得意にはそんなに影響されず、しっかりと点数を取ることができる。

 

 

今回の数学は、そんな問題だった。

 

 

 

以上、春日部アカデミーから福地がお届けしました!