昨日は第2回の北辰テスト実施日。
ということで、今回もまた各教科の分析と講評を春アカ塾長福地目線で行っていきたいと思う。
くだらない前置きは無しにして、早速本題に入ろう。
第1回目、国語からだ。
【大問1】
いつものように物語文。今回もまた若者が主人公の物語だが、中学生にとっては年上なのでちょっとイメージを掴みづらかったかかもしれない。どうだろうか。
ドラマやアニメや映画をよく見てる子だと、こういう文章で情景が頭に思い浮かびやすいはずだ。
僕がドラマを激推ししてるのはこのためでもある。
さて内容だが、個人的には「真奈」と「茜」の人間関係が若干分かりづらいなと思いながら最後まで読み進めてしまった。作品全体の一部抜粋だからしかたないか。設問の方にも影響は無いし。
それを除けば、とても楽しめる内容だった。途中、「家政婦のミタゾノ」を彷彿とさせる場面もあったし。
設問の方は、内容を正しく読み取り情景が正しくイメージできていたらちゃんと正解を出せるだろう。
いくつか紛らわしい書き方をしてる選択肢もあったけど、これも正しく読み取れてれば問題ない。
2つの記述問題も、どの部分に答えが書かれてるのかを探し出すのは容易。あとは、文章作成力がちゃんと身についてれば余裕だ。
【大問2】
漢字の読み書きは今回もハード。ここに来て既に本領発揮といった感もある。「蜂起」はまだ良い方で、「嘱望」という言葉に馴染んでる受験生は決して多くはないはず。
文法も、ちょっと突っ込んだ問題だったね。最近の問題の中では難易度は高い方かも。「副詞」はなかなか出題されないよ。
故事成語も知らないと出来ない問題。このあたりは今後要注意かも。
言葉の知識は次の会話文の中でも問われてる。これは「言葉」へのフォーカスをより強くし始めてるというメッセージなのかもしれない。
最後の「行書」の問題は盲点だったかも。2点問題だから知らなかったらスルーという判断も懸命だけど、実は考えれば解ける問題でもある。
【大問3】
「生物の大量絶滅の危機」について述べた文章。個人的にはとても興味深く読み入ってしまった。以前から色々なアプローチで論じられてきた内容である。こういう文章を通してまた、「予備知識」としてぜひストックしておいてほしいと思う。
生物の絶滅は自然の摂理であるが、そのバランスを崩した形で絶滅が進行すると取り返しのつかないことが起こる。そして今、人類の手によってそれが急速に進行している最中である。
というような内容だ。
設問の方は、どれも至ってオーソドックスなもの。語句や文章の書き抜きや記述も、正解の根拠となる箇所を見つけるのはハードではない。文章を正確に読み取れていればちゃんと正解できる問題ばかりと言える。
ただもちろん、そのためには問題演習は必要であることは言うまでもない。
春日部アカデミーでも、今はまだ入試国語の基礎力養成期だが、夏休みからはいよいよ実戦演習期に入る。そうなったら、この程度の問題であれば確実に正解できるだろう。
【大問4】
話の内容は、特にオチも無く「え?だから、何」という内容だが、たまにはこういう文章を経験するのも必要だろう。
ただ、どうしても話の展開が平坦そのものなので、逆に入ってきづらい。内容に関する問題は解きづらかったかもしれない。
問1の歴史的仮名遣いは、あまりに有名な「枕草子」と同じなので、確実に正解しなくてはいけない問題だけどね。
【大問5】
お題は「SNS疲れ」について。実際に経験したことのある受験生も多いのではないか。
この「SNS疲れ」と上手く付き合ってこれを乗り越えることが、この時代に生きる者にとってはとても重要だ。SNSとの上手な距離感の取り方をマスターすることができる。
これに失敗すると、SNSによって自分の人生を全て支配されてしまうから、これはとても重要なことだ。
そんなことをふまえつつ、自分の考えを与えられた条件の中で自分の言葉で伝える。
しかも、5分程度の時間で。
これにもやはり、それ相応の訓練が必要であることは言うまでもない。
ただ、変にテクニックにこだわる必要は無いし、そんなことをしたらむしろ逆効果だからね。
以上、国語はこんな感じ。
全体の印象としては、今回も難易度が高めの印象。
その正体は「より高度でより幅広い言葉の知識が必要だ」ということだ。
そこさえちゃんとクリアできていれば、途中にも何度も書いたが、
問題自体のレベルはそれほど難しくない。
言葉の知識の重要性がますます高まってる。
そしてこの傾向は今後ずっと続いていくだろう。
でも、春アカ生たちは大丈夫。そのための訓練が日々課されてるから。
「三語短文」の重要性は、今後も高まる一方だr。
以上、春日部アカデミーから福地がお届けしました!