塾の経営者にとって、生徒の退塾は大きな痛手となる。
経営的にも心理的にもダメージは大きい。
昨日の三輝会でも、やはりそれは一つのテーマになったし、
塾のコンサルや塾の経営ツールの業者なども口を揃えて、
「退塾防止のために」なんてことを言う。
たしかに、生徒が退塾しないことに越したことはない。
退塾率の少なさが良い塾のバロメーターであるという側面もある。
しかし、
だからといって退塾を恐れすぎるのは、それはそれで問題だと僕は思ってる。
いや、むしろ、生徒が退塾してしまうことよりも問題かもしれない。
退塾を恐れすぎると、
ともすると、生徒を必要以上に甘やかしてしまったり、叱るべき場面で叱れなかったり、
保護者に対しても、無理な要求を飲んでしまったり、挙句の果てには保護者の言いなりになってしまったり。
簡単に一言で言えば、
生徒や保護者の顔色をうかがいながら仕事をすることになってしまう。
こんなことでは、塾の理念や塾長の信念が根っこから崩れ去ってしまいかねない。
生徒に正しい教育も出来なくなってしまうだろう。
それはかえって、生徒や保護者たちを残念がらせる、
いや、そんな生ぬるいものではないな、
生徒や保護者を裏切ってしまうことにもなりかねない。
これは絶対に、あってはならないことだ。
塾の理念や方針、塾長の信念に合わなくて生徒が退塾するのであれば、
それはしかたのないことだ。
そんな状態で在籍してても、塾にとってもその生徒や親にとっても良いことなど一つもない。
自分が正しいと思う教育、こうあるべきという指導。
これは何があってもブレてはいけないもの。
生徒の退塾を恐れてそれがブレてしまうなど、あってはならないのである。
生徒たちの人生の一端を担う責任重大な仕事に携わっている以上、
これくらいの覚悟は持って当然と僕は思う。
以上、春日部アカデミーから福地がお届けしました!