自分の学力以上の難しい問題ばかりを解いてると、何が起こるか。
まず、確実にその教科が嫌いになる。
これは誰もが想像できることだろう。
しかし、問題はそれだけでは終わらない。
むしろ、嫌いになるだけで終わったらラッキーかもしれない。
自分の学力以上の難しい問題ばかりを解いてると、
「その教科は難しいんだ」という先入観が自分の中にどんどん積み重なっていく。
そして、それは強力にこびりついてしまって、なかなか取り去ることができない。
そうなると、
たとえば基礎からもう一度しっかり復習しようとしても、
「難しい!わからない!」という思い込みが強い状態になってしまっているから、説明が頭にちゃんと入っていかない。
脳が警戒し過ぎて過敏になってしまってるんだよね。
友達と一緒にお化け屋敷に入って、友達の手がちょっと触れただけなのに、
お化けかと思って「ギャーーーッ」って叫んでしまう。
この感じにちょっと似てるな。
そうなってしまうと、復習も一苦労だ。
何をやってもマイナスの方向にしか働かない。
しばらくの間ずっとこの状態が続く。
それでも、まだ何とかモチベーションを維持して頑張り続けられればいいけれど、
そのうち、全ての感情をシャットアウトして、
何の情報も取り入れなくなる可能性も、無いとは言えない。
つまり、完全にやる気を無くして、何もしなくなるっていう状態ね。
一度こうなってしまうと、そこから立ち直るのは一苦労だ。
もしかしたら、一生立ち直れなくて終わるかもしれない。
だから、自分の学力以上の難しい問題ばかりを解くのは良くないんだ。
学力が身につく方向とは完全に逆方向に進むことになるから。
大事なのは、背伸びして自分の学力以上のことをやるのではなく、
足元の基礎をしっかりと固め続けていくことなんだ。
基礎をしっかりと固めながら、「自分は出来る」という気持ちを着実に積み重ねていく。
それがやがて、大きな自信となっていく。
そうなったら、特に無理をせずとも、難しい問題もちゃんと解けるようになっていく。
難問なんて所詮、基礎が複雑に絡み合ってるだけなんだから。
そしてこれは、
英語を最初に学び始める時にも言えること。
最初に「難しい」って思ってしまうと、そこから立ち直るのは相当大変なことだ。
今の中学校の英語の教科書は、中1の1学期にとても多くのことを学ばなくてはいけない作りだ。
その前に事前の準備をちゃんとしておかないと、
初っ端から「難しい!分からない!無理!」ってなってしまうのは、ほぼ確定事項と言っていい。
以上、春日部アカデミーから福地がお届けしました!