毎週1回、恒例として「三語短文秀逸作品発表会」をこのブログに上げてるが、
実はその裏で、
「その日本語、ちょっとおかしくない?」
という作品も結構な頻度で目にする。
たとえば、これはChatGPTで適当に作ってもらった文なのだけど、
弱音を、便乗して平凡が、話す。
これ、誰がどう見てもおかしいよね。
明らかに言葉の意味を正しく理解できてないし、読点を付ける位置もおかしい。
さすがにここまでのレベルではないにしても、
これに近い文章が送られてくることが実は意外と多くて、
その都度僕はそれに対して、間違いを指摘したり正しい言い方を教えたりしてる。
普段使ってる日本語も、決して正しく使えてるわけではない、ということだよね。
でも、それを放置するわけには、当然のことながら、いかない。
言葉は、情報、感情、思考の伝達のために極めて重要なツールだ。
それを正しく使えないということは、正しく伝達することができないことを意味する。
同時に、相手の言葉も正しく理解できないということになる。
家族や親しい友人との会話なら、まだそれでも良い。
そういう人たちとの会話は、多少言葉の使い方が間違っていても、
「ああ、きっとこういうことが言いたいんだよね」という想像のもと、上手い具合に修正が入っていく。
そのおかげで大きな誤解は生じなくて済む。
しかし、そうじゃない相手、それこそ仕事上での付き合いの相手に対しては、
必ずしもそんなうまい具合に修正が入れられるとは限らない。
ということは、そこに大きな誤解が生じてしまうリスクが大きいということだ。
だから、言葉を、われわれ日本人の場合は「日本語を」正しく使えるようなることはとても重要なんだ。
時としてそれが命取りになることもある。
そのために春日部アカデミーでは、約1年前から「三語短文」を導入し始めた。
今は希望者のみだが、来月の4月からは小中学生は全員が対象だ。
さらに、
これは今のところ小学生を対象に考えていることだが、
4月から、国語の授業の内容をパージョンアップする。
これらは全て、「日本語を正しく使える力」を身につけさせるためだ。
そしてこれは、塾だけでなく、家庭でも出来ることがある。
まずは、家での親子の会話の内容に大人レベルのものも取り入れる。
これは、子どもに大人の話に対する興味関心を持たせるため。
そこに出てくる言葉や言い回しは、きっと子供たちが普段学校などでは触れない言葉もあるだろうが、そういう言葉に数多く触れさせる。
そして、会話の際に日本語の使い方が間違っていたりおかしかったりしたら、
修正は極力入れずに、
「え?その言い方、おかしくない?」
「間違ってるよ?」
「それだと言ってることがちゃんと伝わってこないなぁ」
みたいな感じで、子どもがちゃんとした正しい日本語で伝えられるように促す。
もちろん、高圧的にこれを言うと子どもが委縮してしまって逆効果だから、
「笑って冗談っぽく」が鉄則だ。
あとは、スマホ時間を削ること。スマホに触れてる時間は、ほぼ確実に「正しい日本語とは無縁の時間」と言っていいだろう。
それよりも、
理想は活字による本を読むことだけれど、
そこまで行かなくても、ストーリー性のあるマンガとか、ドラマとか、
そういうものに触れる時間を多くする。
こういうことでも正しい日本語に触れることは出来るので、
その方がはるかに価値のある時間だ。
普段使ってる日本語だから、といって、侮るなかれ。
正しく使うトレーニングを積んでいかないと、
正しい日本語力は身につかないよ。
以上、春日部アカデミーから福地がお届けしました!