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【煽られないで】「総合型・学校推薦型入試が増えてる」という宣伝の裏側

 

 

昨今、この業界では「総合型・学校推薦型入試対策」が熱くなってる。

 

そこでの決まり文句が、

 

「総合型・学校推薦型入試での入学者は、今や大学の全入学者の半数以上」

 

というもの。

 

 

と言っても、実のところ、50%をちょっと超えてるに過ぎない。

 

しかもこれ、10年くらい前からずっと言われ続けてること。

 

その当時は「AO推薦入試」という名前だったけどね。

 

名前が変わったのは、つい最近の話。

 

 

ちなみに、「総合型・学校選抜型入試」というのは、

 

年内に行われる学力試験が無いタイプの入試のこと。

 

学力試験の代わりに課されるのは、小論文だったりプレゼンだったり面接だったり。

 

つい最近、東洋大や大東文化大がこれにちょっと反した形で行って文科省から注意されたけど、

 

その話はここでは触れないでおこう。話が大きくなり過ぎてしまうので。

 

 

 

で、どういう宣伝が行われてるかというと、

 

入学者の半数以上が占める総合型・学校選抜型入試は、今や普通の入試になってきてるから無視できない。これに対してもしっかりと対策をしていきましょう

 

という感じ。

 

 

 

うむ、間違ってはいない。

 

 

 

でもさ、

 

 

 

逆から言えば半分は昔ながらの一般入試で入学してるわけだし、

 

総合型・学校推薦型と一般入試の対策を同時並行で行うなんて、

 

一般的な高校生には無理よ。

 

それが出来るのって、ごく一部の超スーパー高校生だけじゃない?

 

 

それ以外の、ごく普通の高校生に関しては、

 

遅くても高2の1学期のうちに自分がどちらのタイプの入試に挑むかを決めて、

 

それに向けて全振りしていかないと、かなり厳しいと思う。

 

少なくても、日東駒専以上の難関大学への合格を目指すのなら。

 

二兎を追って結局一兎も得られなかった、ってわけにはいかないでしょう。

 

 

 

だから、この「総合型・学校推薦型」というものに、あまり煽られてほしくないんだよね。

 

受験生たちも、その親たちも。

 

 

 

それに、

 

この「総合型・学校推薦型の対策をしますよ」って言ってるところのほとんどが、

 

手取り足取りのべったり指導を売りにしてる。

 

 

志望理由書の書き方から、小論文、面接、プレゼンの対策まで、

 

何から何まで懇切丁寧に。

 

 

 

もちろん、受験生にとってはとてもありがたいことだろう。

 

安心感もケタ違いだと思う。

 

そこまでやってくれるなら少々お金が高くてもしかたない、という気持ちにもなるよね。

 

 

そして、それにより、かなり高い確率で合格「は」手に入れることは出来るだろう。

 

合格「は」

 

 

でも、そうやって合格を手にした子たちが、いざ大学に入り、

 

そこで上手くやっていけるだろうか。

 

 

何から何まで教えてもらい、敷いてもらったレールの上をただ走っていった先の合格。

 

 

その合格の先に、はたして明るい未来はあるのだろうか。

 

 

 

大学に入ったら、何から何まで「自分で考えて」学んでいかなくてはいけない。

 

手取り足取りなんて教えてはくれない。

 

そもそも、大学はそういう場ではない。

 

先人たちや積み上げてきた知識や技術を学んだうえで、

 

それをさらに究めていったり、新しい何かを生み出していく。

 

それが「大学」というところ。

 

大学生に求められること。

 

 

 

何から何までフォローしてもらって、ぬくぬくと合格を勝ち取ることができても、

 

それでちゃんと大学でやっていけるかどうかは極めて心配だ。

 

 

 

だから、当然のことながら、春日部アカデミーの高等部はそんな指導はしない。

 

基本、「自分で進めていきなさい」のスタイル。

 

そうやって育てていかないと、

 

彼らが大学生になった時に苦労させてしまうから。

 

僕らの仕事は、ただ合格させるだけじゃないからね。

 

 

 

以上、春日部アカデミーから福地がお届けしました!