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国語の文章読解、
特に小説文は、
そこに書かれてる言葉をもとに、いかに頭の中にそのシーンの絵を描けるか、いかに映像化できるか
が鍵である。
たとえば、これは昨日の中3の国語の授業で扱った文章の一部だけど、
「柿のみを売っていただけるお店は、こちらでしょうか」
と女性が聞いてきた場面。
この言葉から、これがどういう女性なのかをどれだけ想像できるか。
この一文だけでも、この女性がどちらかというと上品な感じの女性であることは想像できるだろう。
さらに、その前後を読んでいけば、それはもっと明確になってくる。
こうやって、言葉で得た情報を頭の中で映像化していく。
情景を絵として描いていく。
これがより鮮明に出来れば、それだけその文章が分かりやすくなり、
読んでて面白くなってくる。
逆に、頭の中でほとんど映像化できない文章は、
読んでいてもちっとも面白くない。
よく、「うちの子は読書が嫌いで」という声を耳にするが、
読書が嫌い、というか面白いと感じられない理由は、
ほとんどがこれだ。
文字情報を頭の中で映像に変換できないのである。
その情景を得に描くことが出来ないのである。
映像化できない文字情報は、意味のない単なる文字列。
そこに興味を持ったり面白いと感じたりする方が難しい。
では、それが出来るようになるために必要なことは何か。
それは、「言葉の知識」である。
言葉の知識と言っても、ただ辞書に載ってる意味を知ってるだけでは不十分。
詳しくはこちらのブログに書いてある通りだが、
その言葉の向こう側の風景をどれだけ持っているか、
その言葉の世界観をどれだけ広く持ててるか、
ということが必要。
その際、最も有効なのはやはり「家族や友人たちとの会話」であるが、
それ以外にも、ドラマや漫画なども十分に役に立つ。
僕ら世代だと、ドラマや漫画(特に漫画)に対して
マイナスイメージを感じてしまうケースも少なくないが、
ここには言葉の世界観を映像化するためのヒントが多く含まれてる。
特に最近の漫画やドラマはクオリティも高いので侮れない。
あ、SNSとかのショート動画はダメよ。
あれは、内容を頭で理解して情景を描く前に終わってしまうから、
全然役に立たない。
本を読むのが苦手、文章を読んで理解するのが苦手という子は、
いきなり文字だけのものに触れるのではなく、
絵や映像も一緒になってるものから始めてみると良いんじゃないかな。