春日部の塾、春日部アカデミーのブログ「春日部アカデミー通信」へようこそ!
11月も3分の1を過ぎた。
受験生にとっては、そろそろ受験勉強の最終ステージに突入する時期だ。
ここで、僕らのような指導者側が注意しなくてはいけないことは、
「何でもかんでも手取り足取り教えない」ということだ。
やるべきことも一から十まで全て用意する。
生徒が解けない問題に出くわしたり、分からなくて先に進めない場合は、
一から懇切丁寧に教える。
とにかく、何から何まで至れり尽くせりの指導をする。
たしかに、生徒や保護者にとっては、これはとてもありがたいことかもしれない。
何も考えずにそれに従ってさえいれば、かなりの高確率で合格を勝ち取ることができるだろう。
「それが塾の役割」という考えがあるのも理解できる。
実際、このような指導をしている塾もゼロではないようだ。
しかし、このような指導で高校受験に臨んだ子たちは、
実は、かなりの高確率で、高校に入って勉強に苦労する。
成績下位層をひたすら突っ走ってしまう。
そういう子たちを僕は何人も見てきた。
そうなってしまう理由はとても簡単で、
勉強において自走、つまり「自学」できる力がついてないと、
高校の勉強は全く歯が立たないのだ。
たとえて言うなら、
自転車に乗れるようになる練習を想像すると分かりやすいと思う。
乗れるようになるまでは、誰かが後ろで支えてあげながら乗る練習をする。
しかし、その手をいきなり放したら、
すぐに転んでしまうのは当たり前だ。
高校の勉強は、「何から何まで全てを教えてもらおう」というスタンスで立ち向かうのは不可能。
量も膨大に増えるし、内容もどんどん深くなっていく。
これは何も、春日部高校や浦和・大宮・浦和一女など、一部のトップ校に限った話ではない。
どの高校に入っても同じことが言える。
もっとも、手取り足取り指導では、まずもってトップ校に合格することがほぼ無理ゲーだが。
僕ら塾講師の役割は、生徒を合格させることだけではない。
少なくとも僕はそう考えている。
合格させておしまい、ではないのだ。
合格した高校で、成績上位をキープさせること。
むしろその方が重要な役割である。
子どもたちの将来を考えれば当然のことだ。
だから、春日部アカデミーは「手取り足取り指導」はしない。
するのは罪だとすら思ってる。
最初はそれが必要な生徒でも、
この時期からは徐々に手放していく。
そうやって、子どもたちの自走力、自学力を身につけさせていく。
一見、無責任なようにも見えるかもしれないが、
これが子どもたちのために最も必要な指導だと考えている。
だって、子供たちが自走力、自学力を身につけるためには、
彼らに「考えさせないと」いけないから。
そのために、こちらからのアプローチは必要最小限のものにしないといけない。