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11/3に行われた今年度第6回目の北辰テストの「福地的、問題の分析と講評」
前回の国語に続き、
今回は数学。
お気づきの方も多数いると思いますが、当日の時間割の順で進めていってます。
国→数→社→理→英。
埼玉県では常識に近い順序だけど、
県ごとに違ってるんだということを最近初めて知りました。
では、早速まいります。
【大問1】
(1)から(6)は、定番の純粋計算問題。
間違いようが無いね。だからこそ、計算ミスは一撃で命取り。
(7)の求角問題は、地道にやれば必ず正解に到達できる。模範解答にあった解き方よりも簡単な解き方があるね。
(8)は、等式変形で「y=~」にせよ、というメッセージが読み取れれば余裕。
(9)は四分位数。去年も第6回の北辰でこれが出された。難易度は教科書の例題レベル。
(10)は、立体の辺と面の位置関係。これは、立体が頭の中に正しくできないと解けない問題なので、それが苦手な子は迷わず飛ばして先に進むこと。
(11)は、北辰ならではの方程式の利用問題。難易度は易しめなので、日頃からしっかりと積み上げができてる子なら、スラスラ解けたことだろう。
今回も、大問1は中堅校以上狙いなら「全問正解」、または「辛うじて1問ミス」が必須でしょう。
【大問2】
(1)の作図。今回は「角の二等分線」と「垂線」の組み合わせ。でも、今回の暗号解読は簡単そのもの。今年度一番の簡単さではなかろうか。
(2)は、平方根の利用問題の典型題。正答率はかなり高そう。
(3)の確率も、びっくりするくらいの簡単さ。
(4)は立体の切り取り問題だけど、どこを底面にした三角錐になるのかが見抜ければ一撃で終了。これを即座に見抜くために必要なのは、問題演習の経験値。
(5)も、おなじみの規則性問題。難易度もいつもと同じくらいだね。
【大問3】
(1)は、二次関数の変域の典型題。xの変域のゼロまたぎパターン。
(2)は、突き詰めていけば「等積変形」に行き着く問題。前回(第5回)の時も、この大問3の(2)が等積変形の応用だった。
ただし今回は、前回よりも難易度はやや高め。最終的に、直前BPと直線OQが並行になるように点Qの座標を求めるのだが、これは「等積変形とは何ぞや?」をしっかりと理解できてないと難しい。
逆に出来ていれば簡単。
基礎の固まり具合が雌雄を決する問題だ。
【大問4】
(1)は、今回はちょっと手の込んだ「図形の証明問題」。問題で与えられた情報を、「どの合同条件を使うのか」を意識しながら書き込んでいかないと、「1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」ことには永遠に気付けないだろう。
(2)は、(1)とのつながりが、今までもぞうだったが今回はさらに強い。「∠FDAが75度」と出た時に、(1)からの流れから、「∠EBCも75度」ということに気づければ、あとは楽勝。
そう考えると、難易度はむしろ(1)よりも簡単かもしれない。
(3)は、全てを紐解いてみれば、「高さが等しい三角形は、底辺の比と面積の比が等しい」という基本的な性質を使う問題なのだが、そこまで紐解いて、さらに計算を何重にも重ねていかなくてはいけないところが一苦労。
しかし、時間がかかるだけで「超難問」と言える問題ではないので、日頃の練習により経験値をしっかりと高められていれば正解にたどり着くことも難しいことではない。
以上、数学はこんな感じ。
全体的なレベルとしては、今回は前回よりも易しかったと言える。
ただ、難問の配置が前回までのパターンとは異なるので(大問4の最後よりも大問3の最後の方が難しい)、
そのために調子を狂わせられた受験生も、もしかしたらいるかもしれない。
それも一つの「経験」である。
「限られた時間の中で与えられた問題を1問でも多く正解する」
これが、テストにおいて受験生に課された課題なのだが、
どんな状況においてもそれを最高の形で発揮するためには、
実戦における失敗経験も、また必要なことだ。
失敗から学ぶことも多いし、その方がもしかしたら貴重なものなのかもしれない。