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先ほどのブログの続きになるけれど、
「出来ない」という言葉をむやみと使うべきでない場面が、もう一つある。
たとえば、あなたの子供が、友達が、同僚が、
「どう考えても今のオマエにはちょっと難しいんじゃないの?」といことに取り組んでいたとする。
「普通に考えて、出来っこないじゃん」って思ったとする。
そんな時、つい軽い気持ちで、
「オマエには出来ないでしょ。無理じゃね?」って言ってしまうこと、ないだろうか。
もしくは、軽い気気持ちではなく、逆に相手をおもんばかってそういうことを言ってしまうことが。
この言葉、言われた本人にとってはこちらが想像する以上にダメージが大きい。
本人がそれに向けて日々一生懸命努力を積み上げてる場合はなおさらだ。
ここで注意しなくてはいけないのは、
「一生懸命の努力」というのは、本人の尺度での話。
傍から見たらそうは見えなくても、本人なりに一生懸命であればそれは「一生懸命」だ。この場合は。
そして、このような「本人は決して「出来ない」なんて1ミリも思ってない」という状況で、
「オマエには出来ないでしょ」なんて簡単に言葉をかけてしまうと、
本人のモチベーションは一気に下がる。
それだけならまだ良い方だ。
ともすると、他のことに対してまでもそれが波及し、「頑張る気力」が失われ、
ちょっと極端な言い方をすると、「無気力状態」に一気に舵を切ってしまうことになる。
考えてみればこれは当然な話で、
これを言われた本人は、「オマエなんかに何が分かるんだよ!」と思いつつも、
「やっぱり自分には無理なのかな」とか、「今までの自分の努力は何だったんだ」とか、
どんどん否定的な感情になってしまう。
また、これを言われる状況というのは、きっと結果が、少なくとも本人が望むような結果は、まだちゃんと出ていないはず。
そんなところで、「出来ないでしょ」なんて言われると、
自信喪失になってしまうこと、うけあいだ。
この言葉、僕は言われた経験もあるし、言ってしまった経験もある。
その経験を通して言うと、
こういう時は、「なぜ出来ないのか」の理由を、理路整然と、相手がちゃんと理解できるように伝えてあげなくてはいけない。
実際、誰がどう考えても「それは無理でしょ」というようなことに相手が挑んでる場合もある。
それでも、相手はとにかく必死なわけだから、本人がしっかり理解し納得するまで伝えてあげなくてはいけない。
こちらが納得「させる」のではなく、あくまでも本人主体の話ね。
時には、
「もしこれが出来なかったとしても、あなたには他の誰にも負けないようなこんな良いところがあるんだから、そこをもっと伸ばしていってほしいな」
なんてことも一緒に伝えてあげると、さらに良いかもしれないね。
大事なことは、決して「出来ない」の一言だけを相手に軽々しく放たないことだ。
【教訓】
「出来ない」と、気安く口にするなかれ