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「現状維持は退化」
皆さんも一度は聞いたことがあると思う。
でも、この言葉を間違った解釈で使うと、
自分のモチベーションを下げたり、相手をやる気を根こそぎ刈り取ってしまうことになりかねない。
たとえば、
日々、限界ギリギリの努力をしてる。一日も欠かさず。
空いた時間は全てそれに没頭。
ただ作業的にそれをこなすのではなく、自分の中で試行錯誤を何度も繰り返し、
脳みそを四六時中フル回転させて、「もっと良く、もっと高く」と奮闘してる。
それをやり続けて、ようやく同じ結果が出せた。
そう、結果としては「現状維持」だ。
けど、そういう人に対し「現状維持は退化だよ」と言えるだろうか。
また、自分自身に対して「現状維持は退化だ」と評価すべきだろうか。
違うんだよ。
違う。
現状維持は、出てきた「結果」に対して言うことではない。
そこに至るまでの「プロセス」に焦点を当てて使うべき言葉なんだ。
日々、何も考えず、ただ適当に、願わくば楽できるところは楽をして、
脳みそも全然使わず、昨日も今日も明日も、ただただ同じことをするだけ。
それの繰り返し。
それを「退化」というんだ。
今の世の中、VUCAの時代などとも言われ、何が起こるか分からない。
昨日までの常識は通用しないかもしれない。
そんな時代の中では、200%の努力をしてやっと結果は現状維持なんてこともあるだろう。
それどころか、下がってしまうかもしれない。
だから、出てきた結果に対して、それだけを見て「現状維持は退化」などと言ってはいけない。
決してだ。
そうではなく、
昨日よりも今日、そして今日よりも明日、さらに良くなる努力を続けているか。
地道な努力をコツコツ続けているか。
注目すべきはそこなのだ。
これは、これから受験に臨む中高生たちにも言えること。
ぜひ、受験生の保護者の皆さんも、このことを心に留めておいてほしいと思う。