受験勉強をしていると無意識に後回しにされがちな理科と社会。
もちろん、重要な教科であることは言うまでもないが、
私立の入試では英数国の3教科が主流だということもあり、
どうしても、この「英数国」の陰に隠れてしまう感じは否めない。
しかし、そもそも理科と社会は、「英数国」とはその性質が全く異なる教科でもある。
理科と社会は、自然界の仕組みや社会の仕組み、人間が今までたどってきた歴史、など、
世の中の「事実」を扱う教科だ。
そして、その「事実」を正しく理解するために必要な「基礎力」の部分を担っているのが、
英語・数学・国語の3教科。
それぞれがこういう立ち位置にあるから、
どうしても「基礎」の部分を担う英数国が優先されるのは、しかたないことなのだろう。
されど、世の中の「事実」を正しく理解するのも、これまた重要なことであるのは変わりない。
だから、理科や社会だって手を抜いてはいけないのだ。
現に、北辰テストや公立高校の入試科目にはあるわけだし。
そして、知らなくてはいけない、言葉を変えて言うと「覚えておかなくてはいけない」事実は、
実際、かなりの分量だ。
これが、「理科と社会は暗記科目」と言われてしまう所以なのだろう。
ただ、これらをただ丸暗記していくのは相当ハードだし、そこに「面白さ」は一片もない。
実は、理科と社会で扱うことのほとんどには、
「なぜそうなるのか」、「なぜそうなったのか」という裏のストーリーが存在している。
歴史なんかは、その最たるものだね。天変地異でない限り、全ての出来事にはその「理由」がある。
他にも、
植物や動物のからだのつくりは、なぜそうなっているのか
京浜工業地帯はなぜ印刷業が盛んなのか
ほんの一例に過ぎないが、
これらにも必ず「理由」と言えるものが存在する。
理科と社会の勉強の面白さ、醍醐味は、この「裏のストーリー」を知ることにある。
これらと一緒に学んでいくと、ただの暗記ではなく、
「納得 → 理解」の流れを作ることが出来る。
そして、人の脳はこういう流れを経て入手した情報の方が記憶しやすい。
「理科と社会は暗記科目だ」なんて、つまらない一言で片付けないで、
こういう裏のストーリーと一緒に学んでいければ一石二鳥だ。
ただ、その前に前提として、英数国で培った基礎力が土台に無いといけないけどね。